 トニー・バジル。1943年生まれということなので、もうすぐ70歳になろうかという方ですが、実は最近でもバリバリ番組制作に参加されている現役のダンサー&振り付け師。ストーンズやデヴィッド・ボウイとの共演もある人なので、ロック・ファンにもその名は知られてるかも知れません。また映画「アメリカン・グラフィティ」や「(ベット・ミドラーの)ローズ」でも振り付けを担当した彼女。今でも昔と変わらぬ美貌をキープ(!)されてる方ですが、今回はそのトニー・バジルの有名なキャリア/お仕事を並べてみました。(2012年8月24日更新分/選・文=大久)
Toni Basil / Breakaway (1966)
当時すでに「SHINDIG」(アメリカの音楽バラエティー番組)の振り付け師をやっていたトニー・バジルですが、66年に歌手デビューした際のシングル曲です。ノーザン・ソウルの名曲としても有名ですが、有名になったのは80年代以降の話です。白人女性が歌い、A&Mというレーベルから発売された曲ですが、それでも「ノーザン・ソウル」なんですよね。
Toni Basil / I'm 28 (1966)
上記「BREAKAWAY」のシングルB面曲で、こちらはブリティッシュ・ビート/ポップスで数多くのヒット曲を提供し、後には10CCのメンバーとしても有名になったグラハム・グールドマンの曲。この66年のシングル曲はヒットしませんでしたが、既に芸能界のセレブリティーとなっていた彼女は、この後数多くのメジャーな仕事を担うようになります。
Toni Basil on Easy Rider (1969)
アメリカン・ニュー・シネマ名作中の名作「イージーライダー」ですが、映画後半でちょっと印象的な女性が2人登場しますよね。ブルネットヘアのオープンな女性は後にゴールデングローブ賞やグラミーも獲得した名女優カレン・ブラック。そして(ピーター・フォンダのお相手をしてる)黒髪のモノ憂げな女性はトニー・バジル、でした。動画は同映画中最もサイケデリックでいかがわしいパートですが、同作のファンであれば、このクリクリ眼の女性の演技に惹かれた方も多いのではないでしょうか。
Toni Basil / Mickey (1982)
人生なにが起こるかわかったモノではありません。「BREAKAWAY」から16年後、そして「イージーライダー」から数える事13年後、彼女は再び歌手活動を始めます。そして82年発表の、このチアリーダー・ソング「MICKEY」はなんと200万枚を売り上げる全米NO.1ヒットとなってしまいました。今であれば、もちろん「ゴリエ」のテーマ曲として有名なこの曲ですが、2012年のマドンナ「GIVE ME ALL YOUR LOVIN'」の下敷きになった曲であることも間違いありません。
David Bowie - Time Will Crawl (1987)
最後はオマケ動画。トニー・バジルは1974年の「DIAMOND DOG TOUR」の振り付けを担当して以来デヴィッド・ボウイと親しい間柄ですが、87年のツアーでも振り付けを担当しました。動画は同年のシングル曲(ギターでピーター・フランプトンが参加)のPVですが、ここでもトニー・バジルが振り付け&出演しています。が、この時期のボウイのPVはロクなモンであったためしがなく、ボウイ本人も「ホントは別なバレエ団(=ラララ・ヒューマン・ステップス)を使いたかった」などと酷いことを言っています(笑)。
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