【ヒトコト劇場】#1〜#10 アーカイヴ

 当『週刊てりとりぃ』は、インターネットというマルチメディアの利点を生かしての、関係クリエイターの方々の実験の場、としても機能する面を持っています。その第1弾としてスタートしたのが、作曲家・桜井順氏と、アニメーション作家・古川タク氏のコラボレーション企画『ヒトコト劇場』です。【ワン・フレーズ・シアター】というテーマで、十数秒の中に風刺や世相を盛り込んだ、とてもブラックで、そして愛らしいアニメーションの数々が出来上がりました。開始からすでに9ヶ月を経て、これまで発表された10作品をここでまとめてみました。既に新たな『ヒトコト劇場』も制作されています。今後もこの日本を代表するクリエイター2人による、遊び心に溢れたコラボ企画にご期待下さい。(2012年10月3日・記/文=編集部)

ヒトコト劇場 #1(2012年1月20日公開)

第1作からイキナリの政治ネタで、編集部一同皆ニンマリしました。前年秋に就任した新しい総理大臣はそろそろ就任丸1年になろうとしていますが、このアニメーションのような毎日を丸1年も送っていることは、ご承知と思われます(笑)。


ヒトコト劇場 #2(2012年2月3日公開)

3・11から我々が学ぶことは、ほんとうに多いですよね。動画中に出てくる建物が、渋谷の東京電力館の外観から、広島の原爆ドームへと形を変えていくのにお気付きかと思われます。ちなみに電力館は震災後に事業の見直しがはかられ、12年5月をもって閉館しました。


ヒトコト劇場 #3(2012年2月17日公開)

当然ネタ元は同名の米TVシリーズですが、さらにそのネタ元がシェイクスピアの台詞であることも明白です。今年の6月に日本でもスマホ向けTV「NOTTV」がスタートしましたし、08〜09年にはTBSが「NOT TV? BUT TBS」というコピーを用いていたことも思い出されますが、今「TV」は大きな岐路にいますよね。


ヒトコト劇場 #4(2012年3月2日公開)

戦争、の定義は実はかなり難しいのですが、それでも「次の世界大戦は、最後の世界大戦になるだろう」とはかなり前から世界中で言われていることでもあります。丁度今首都圏ではアニメ「北斗の拳」が再放送されていますが、モヒカンとバギーバイクが溢れる世の中は勘弁願いたいものです。


ヒトコト劇場 #5(2012年3月16日公開)

実は後から制作された動画でしたが、ユーロ危機が日々大きくなっていった事情を反映して、先に公開することになった動画です。フランスではご承知の通り、サルコジさんが退任し、今はオランドさんが大統領に変わりました。ドイツのメルケルさんは任期をあと1年ほど残していますが、今の彼女の立場はヒジョーに微妙です。今後どうなるでしょうか。


ヒトコト劇場 #6(2012年3月30日公開)

お酒を飲むキャラクターが、(サントリーウイスキーの)アンクルトリスに似てますよね(笑)。今、領土問題がアチコチで加熱している我が日本ですが、実は外圧だけでなく、その内部からも切り崩しを計る勢力/人々がいる、というのも、哀しいですが事実です。2012年秋現在、急激な中国経済の落ち込みもあって、事情は日々変わっていますが。


ヒトコト劇場 #7(2012年4月13日公開)

ケータイという4文字のカタカナが闊歩した時代ももうすぐ終わりそうです。ただし、スマホという3文字に置き換わるだけですが。スマホ時代になってから、益々街を歩く人が目の前30cmだけに集中するようになりました。そりゃあ、何が危ないかといえば、前を見ない人間がいちばん危険ですよね。


ヒトコト劇場 #8(2012年5月11日公開)

結局、何があっても人間は自然には勝てません。ちなみに首都圏でいうと、東京スカイツリーは634m、東京タワーは333m、以下、ミッドタウン(248m)、都庁(243m)、NTTドコモ代々木ビル(240m)、池袋サンシャイン(240m)、六本木ヒルズ(238m)、新宿パークタワー(235m)と続きます。


ヒトコト劇場 #9(2012年5月25日公開)

有史以来、人間という生き物はいったいこれまで何と戦ってきたというのでしょうか? 正義の名のもとに他人の正義を脅かし、平和の名のもとに他人の平和を脅かし、そして責任の名のもとに他人に責任を転嫁する、そんな「戦い」ばかりであれば、負け続けるのは当然ですよね。


ヒトコト劇場 #10(2012年6月29日公開)

高齢化社会になっても、人間は最後まで戦いをやめません。はたして内田裕也氏が何と戦っているかは当方にはわかりませんが、樹木希林さんが戦っている相手は芸能界最強のロックンローラーであることは容易に想像ができますが。それにしても樹木希林さん、齢を重ねて益々魅力的ですよね、最近特に。