ポール・マッカートニーも「お気に入り」と言う程の名曲「GOD ONLY KNOWS」。「神のみぞ知る」っていう邦題にはいまだに馴染めない当方ですが、この曲にはもちろん馴染みがあるどころかやっぱり名曲だと思います。今回はその「GOD ONLY KNOWS」の聴き比べ。しかも女性ヴォーカルに絞って選んでみました。今回選んだ以外にもクロディーヌ・ロンジェやオリヴィア・ニュートン・ジョンのような例も有名ですが、今回はなるべく「原曲から離れた」アレンジものを中心に選んでみました。(2014年10月11日更新分/選・文=大久)
P.P. Arnold / God Only Knows (1968)
フィル・スペクターに憧れるイギリスのアウトロー・ロック仕掛人(笑)アンドリュー・ルーグ・オールダム制作によるイミディエイト音源は素晴らしいシンフォニック・サイケ・ポップが多いですよね。こちらは元アイケッツ(アイク&ティナ・ターナーのバック・コーラス隊)、その後イギリスに渡ったP.P.アーノルドのイミディエイト盤収録曲。その後半ば伝説のシンガーと化していましたが、90年代にビートマスターズとの共演で大ヒットを記録してしまったという異色のキャリアの持ち主。 Four King Cousins / God Only Knows (1969)
キング・シスターズというファミリー・タレントのひとり、イヴォンヌ・キングさんの娘さんと、親戚の娘さんを集めて結成されたフォー・キング・カズンズ。もちろんここ日本ではサバービア関連のオシャレ・ハーモニー作品としても有名ですね。TV番組「キング・ファミリー・ショウ」には10年ほど出演されたとのことですが、なんと2009年以降は再結成して活動を続けているのだそうです。
Betty Everett / God Only Knows (1975)
今回のラインナップの中でも最強のカヴァーのひとつ。ベティー・エヴェレット姉さんのソウル・カヴァーです。75年にジーン・ペイジのアレンジで制作されたアルバム『HAPPY ENDING』収録曲。ジーン・ペイジがストリングス・アレンジの名手となったのは、彼がバリー・ホワイトとの共同作業をするようになってからのことですが、マーヴィン・ゲイ、ミニー・リパートンその他多くの70'sソウルの名盤に欠かせないアレンジャーですよね。 Jonatha Brooke / God Only Knows (2004)
時代がググっと若くなりますが、ジョナサ・ブルック嬢は80年代から活動を続けるベテランでもう50歳になるそうです。ソロになって4作目となる04年のアルバム『BACK IN THE CIRCUS』に収録されたこのカヴァーは、フォーク出身の彼女にはちょっと珍しい、ポスト・ロック以降のドープなオケも印象的なものとなりました。 Joss Stone / God Only Knows (2005)
イギリスの女優さんでもあり歌も歌う超絶美人ジョス・ストーン。しかも彼女が歌う時ってガッツリとソウルなんですよね。そんな点も意外性十分ですが、このカヴァーではピアノ&ストリングスで厳かなアレンジとなりました。アルバム未収録ですが、04年のアルバム『MIND BODY & SOUL』がデラックス・エディションで発売された際にボーナス収録されています。 Shona Foster / God Only Knows (2011)
詳しいことはまったく知らなかったのですが、YOUTUBEでこれを見つけてから必死に探しました。11年にシングルとアルバムを発表した英ブライトン在住の女性、ショーナ・フォスター嬢。自身の作品ではよりオルタナ度の高いニューウェイヴ・サウンドもありますが、BBCのラジオ・セッションで残されたこちらのカヴァーのように、まるで「1920年代かよ」と思っちゃうようなレトロ・アレンジもお得意なシンガー。要チェックすね。 MonaLisa Twins / God Only Knows (2013)
60年代モノが大好き!というモナちゃん&リサちゃんの双子姉妹、モナリサ・ツインズは12年にアルバム・デビューした際まだ20歳でしたが、マイク・マクギア(!)、グラハム・グールドマン(!)ピーター・ヌーン(!)等も絶賛するというトンデモない盛り上がりとなりました(笑)。こちらは彼女達が13年に新たに録音した新マテリアル。いいですね。ホッコリしますね。それにしても肌キレイですね・・・・(笑)。
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