実はラジカセってオヤジ達のセンチメントをギンギンに刺激するらしく、今も熱いマニアの方が多数いるんですよね。以前「タモリ倶楽部」でレトロ・ラジカセ特集をやったときは70年代のモノラル・テレコものがメインでしたが、やはりラジカセといえば80年代。ステレオ、ダブルデッキ、倍速ダビング、やはりバブル日本の象徴です(笑)。そんなワケでラジカセCM特集第2弾。今回は「グループもの」を集めました。歌ってるグループ、出演してるグループ、いろいろパターンはありますが、お気楽にお楽しみいただければ幸いです。(2015年3月13日更新分/選・文=大久)
ナショナル ステレオMACムウ(1978)
ダウンタウン・ブギウギ・バンド出演のナショナル・ラジカセCM。丁度この頃「過去の曲を封印するかどうか」でモメてた時期にあたると思うのですが、CMはコミカルな路線そのままで行ったようですね。ラジカセも78年の製品なので、「レベルメーターが光る!」というとっても原始的なギミックだけでおおいにウリになった模様。
Panasonic Stereo - US TVCM(1980)
洋モノです。こちらはパナソニック(=ナショナル)が海外向けに制作したラジカセのCM。なんとアース・ウィンド&ファイヤーが登場、ラップをカマしながらデカいラジカセを担いでおります。「担ぐ」=モバイルオーディオ、だから米国では「BOOMBOX」なんていう呼称が生まれたんでしょうね。しかしすでにご承知のように、米国ではラジカセは当時(80年代のヒップホップ・カルチャーを除いて)ほとんど普及しませんでした。 パイオニアRUNAWAY(1980)
作詞・湯川れい子、作曲&編曲・井上忠夫(=大輔)。誰もがご承知のこの曲は同名ラジカセのCMソングとして生まれました。CMの大ヒットにより音盤化が決定、シャネルズのデビュー曲にしていきなりミリオンセラーを記録しています。このラジカセのCMは、続いて 柳ジョージ&レイニーウッド「さらばミシシッピー」の曲を使用したものへと受け継がれていますが、翌81年レイニーウッドは解散しています。 ナショナル The 3rd(1982)
大ヒットアルバム『NUDE MAN』収録の「逢いたさ見たさ病める My Mind」をBGMに使用した、ナショナルのミニコンポ風ラジカセ「THE 3RD」CMには、サザン本人が出演しています。同年サザンは、 同製品のCMの続編に加え、ハンディーカセットプレイヤー(言うなればナショナル製“ウォークマン”)「WORLD WAY」のCMにも出演しています。 ビクター CDian(1988)
さて、80年代後半になるとラジカセは一気に様変わりを迫られます。CD時代となったことで、本体のメイン・スペックが(カセットやラジオではなく)CD再生機能へと変わることになったからです。CD=デジタルメディア故に、ラジカセにも新しい宣伝文句が用意されました。そのひとつが「重低音」です(他社も同様:例として こんなのもあり)。こちらは88年、バクチク「JUST ONE MORE KISS」を使用したCM。バクチクは91年にもビクターのラジカセ 「CDioss」CMにも出演、そちらでは名曲「JUPITOR」が使用されています。 ビクター CDioss(1990)
最後もビクターのラジカセ。マルコシアス・バンプが登場、メジャーデビュー曲「オレンジ色の月」のPVそのままの環境で収録されたCMとなってます。ちなみにアキマさん(vo)は今でもこの派手ハデなギターをメインで使用していますが、以前アキマさんチに行ったらもうビクターのラジカセは使ってなかったですね(いや、他意はないですよ。笑)。
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