クラシック音楽のメロディーをロック音楽にブッ込んでみた特集、というのを随分昔にやったことがありました。今回も似たような特集ですが、もっとダイレクトなカンジです。コンサートのイントロや客出しでクラシックのシンフォニーがBGMとして使われる機会は結構あったりしますが、そんな「効果音的クラシック」を集めてみました。えっと、今回ややパンク色強め、また一部ロックのライヴと関係ない記述もありますが、ご容赦下さい。(2015年4月10日更新分/選・文=大久)
The Smiths / Dance Of The Knights (1986)
ザ・スミスのライヴEDではシャーリー・バッシー「YOU'LL NEVER WALK ALONE」が流れてた、と以前書いたことがありますが、彼らのライヴのイントロダクションではプロコフィエフ「ロミオとジュリエット」の「騎士たちの踊り」が流れていました。ライヴ盤『RANK』でもチラっと収録されているので確認できますが、こちらの動画は別の日のライヴでのフルOPバージョン。まさに荘厳。同曲はもちろんシャネルのTVCM(90年)やソフトバンクモバイルのTVCM(06年)で使われてたので最近の方にもお馴染みかと。
Sex Pistols / There'll Always Be An England (2007)
クラシック楽曲ではありませんが、1939年ロス・パーカー&ヒューイー・チャールズというコンビで作曲された、イギリスで最も有名な愛国歌です。で、2007年に2度目の「金儲けツアー」に出たセックス・ピストルズが同曲をイントロに採用、曲名をそのままツアー名のタイトルに用いています。いやーしかしブリクストン・アカデミーてのた美しい建物ですね。そしてこの会場には本当に愛すべきバカが集まってます。共に素晴らしい。 COBRA / Pomp & Circumstance〜Tokio Riot (2001)
そんな流れでパンクものをいくつか。90年代初頭にはバンドブームに乗り武道館公演も成功させた大阪Oiパンクの雄コブラ。2001年にトリオで復活した時のライヴ映像ですが、イントロに使われた音楽はこちらも英国愛国歌としてお馴染みのエルガー「威風堂々」。「時計仕掛けのオレンジ」とか、ランディー・サヴェージ(WWEのスター)を思いつく方もいるんじゃないかと。当方の場合はこの曲と言えば「ジギー・スターダスト」なんですが。 SA / DELIGHT (2012)
こちらはOP曲やED曲ではなく完全なカヴァーです。上記コブラ(トリオ編成)から脱退したギターのNAOKIが参加したSA(SAMURAI ATTACK)の代表曲ともなったこちらの「DELIGHT」は、もう一聴しただけでお分かりの通り、J.S.バッハ「ラヴァーズ・コンチェルト」のカヴァー。さすがにSAを聞いて薬師丸ひろ子(89年に「ラヴァーズ〜」を日本語でカヴァー)を思い出す人はいないでしょうね(笑)。余談ですが、セディショナリーズ愛好家の(でも高いから買えない)身としてはこのTシャツがすげー気になります。 LAUGHIN' NOSE / PARADISE (SE / 1986)
先日ラフィン・ノーズのCHARMY氏にロング・インタビューをしたのですが、その際にも話題に出た「PARADISE SE」。ラフィンのライヴ導入部で流れる(シンセサイザーによる)シンフォニーSEですが、彼らのメジャー・デビュー盤をプロデュースした笹路正徳(元マライア/その後ブルハ、プリプリ、ユニコーン、パフィー他多くのプロデュースを担当)氏による作・演奏曲。CHARMYいわく「これ、大発明だよね」。完全に同意します。 COMPLEX / Ride Of The Valkyries〜BE MY BABY (2011)
最後はこちら。2晩で9万人を集め7億円を稼ぎ、全額を東日本の被災地に寄付したコンプレックス2011年復活ライヴ。ステージは21年前の解散ライヴと同じセトリですが、この日イントロSEに流れたのが「ワルキューレの騎行」。このライヴの事を喋り出すと長くなるのでやめますが、もちろん「ワルキューレ」といえばテロリスト時代の藤原良明をヌキに語れません(笑)。
*動画のリンク切れの場合はご容赦ください。
|