女性ジャズ・ギタリスト、メアリー・オズボーン(1921-1992)の特集をやってみます。過去にも彼女が出演したTVライヴの映像を1ケ掲載したことがありますが、なにやら最近彼女の動画がいろいろ発見され(もしくは、ファンが彼女に注目するようになった、ということかも知れません)、見た事もないものがワンサカと共有されるようになりました。「世界一美しいギター」(=グレッチWHITE FALCONのこと)を手にする彼女は、やはり世界一美しいですね。(2016年7月8日更新分/選・文=大久)
Billie Holiday on Art Ford's Jazz Party (1958)
まずブッ続けで3曲。こちらは1958年7月10日、ニューヨークのビターエンドで収録されたビリー・ホリデイのライヴ映像で、米東海岸で放映された「アート・フォードのジャズ・パーティー」の模様です。曲は「Foolin' Myself」「Easy To Remember」「Little Moonlight Can Do」。マル・ウォルドロンがピアノを担当してた頃の、晩年のビリー・ホリデイのお姿ですが、メアリー・オズボーンはなんとストロンバーグのマスター400を使用!
Mary Osborne / I surrender dear (1958)
同じく58年7月10日の「ジャズ・パーティー」の一部ですが、メアリーのソロ・コーナーです。笑顔でリラックスしたビリー・ホリデイのお姿も貴重ですが、ファットな二の腕を晒してデッカいギターを抱える彼女に萌え萌えです。
Mary Osborne 1958 - intro by Marian McPartland @ Bitter End
こちらも演奏は前掲の「ジャズ・パーティー」の一部ですが、1999年に放送された「バード・アローン」という音楽番組の一部で、彼女の紹介をマリアン・マクパートランド(1913-2013)が行なっていますね。彼女はメアリーの先輩筋にあたるジャズ・ピアニストですが、まさか自分の方が長生きするとは思っていなかったと思われます。
Coleman Hawkins etc / Art Ford's Jazz Party (1958)
で、こちらの長尺動画はビリー・ホリデイとの共演時ではなく、歌っている女性はマキシン・サリヴァン。以前も紹介したコールマン・ホーキンス・バンドとの共演時のもので、番組全部が入ってます。いやあギターの音ぶっといですね。歪んでます。ジャズの歪みは、これでいいんです。
Mary Lou Williams & all girl band feat. Mary Osborne / He's Funny That Way (1946)
さて最後はスタジオ音源。バラードです。1946年に78回転SP盤で出たメアリー・オズボーンの演奏で、歌うのはメアリー・ルー・ウイリアムス、演奏は以前チラっと書いた事のある「オール・ガール・バンド」が担当、そこにメアリー・オズボーンもフィーチャーされたという形です。原曲はもちろん「She's〜」のタイトルですが、女性が演奏すりゃもちろん「He's〜」になります。
*動画のリンク切れの場合はご容赦ください。
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