「MONEY'S TOO TIGHT」(ヴァレンティン・ブラザーズ)や「IF YOU DON'T KNOW ME BY NOW」(ハロルド・メルヴィン&ブルーノーツ)で世界的に知られるようになった「ホワイト・ソウル・バンド」シンプリー・レッドは、他にも多くのソウル・カヴァーを残していますが、91年、全曲オリジナルの『STARS』も大ヒット。やはりなんと言ってもこのリズムです。既にご承知のように、屋敷豪太氏がこの時期同バンドに正式加入。まさにワールドワイドなビートを披露しています。
ブリットポップなぞどこ吹く風。ソウルマン、ミック・ハックネルのオサレ度はハンパありません。大ネタのモロ使いをさせても、シンプリー・レッドな音楽をちゃんと完成させます。ホール&オーツ「I CAN'T GO FOR THAT」はこの頃既にヒップホップの定番サンプル・ネタでしたが、ここまでドンズバでマッチさせた例は殆どないですよね。この曲を収録した『HOME』はバーニー・ウォレル、ジェイムス・ギャドソン、ジョー・サンプル、鈴木賢司、屋敷豪太等が参加。
こちらもボウイ・カヴァー。セルビア出身のピアニスト、ボヤン・Z氏。旧ユーゴ軍所属時にも軍のバンドでピアノを担当していたそうですが、除隊後88年にパリへ移り、音楽家として活動を開始。エレピを多用するスタイルでも注目を集めている彼ですが、こちらの「ASHES TO ASHES」でもアコピ&エレピの両刀使いが堪能できます。