あ、お前この野郎来日ドタキャンしやがったなチクショウメ、とほんの少しだけ思いましたが(笑)、キャンセルされた来日公演も無事に振替公演決まりましたね、ジョニー・マー。ザ・スミスでギターを弾いていた80年代、間違いなく彼こそが世界中のギタリスト(ただしヘビメタ除く)の憧れ、時代を代表するギターヒーローでした。女の子みたいに小さくて細くて、クリーンでチロチロとアルペジオを爪弾く彼がギターヒーローだったなんて面白い話ですよね。今回はそんなジョニー・マーの課外授業特集です。(2015年5月8日更新分/選・文=大久)
Sandie Shaw and The Smiths / Hand In Glove (1984)
実は後になってから「俺は女性アイドルの後でギターなんか弾きたくないよ」という男気R&R魂溢れる発言を残した事があります。それがサンディー・ショウのことを指しているのかどうかはちょっと分からないのですが、とにもかくにもザ・スミス全面バックアップで復活したサンディー・ショウ。動画はトップ・オブ・ザ・ポップス出演時のライヴ。 The Pretenders with Johnny Marr / Back On The Chain Gang (1988)
ザ・スミスが解散したのが1987年。ジョニー・マーはこの時引退を考えたそうです。そんな彼にいち早く手を差し伸べたひとりがクリッシー・ハインド。前任のロビー・マッキントッシュがポール・マッカートニー・バンドへ参加するためにプリテンダーズを脱退したので、代役としてツアーに帯同しています。実はその直前にジョニー・マー本人もポール・バンドでのセッションに加わったことがあります。つまり、サー・ポールにはフラれてたことになりますね(笑)。
Stex / Still Feel The Rain (1990)
ジョニー・マーはその後ザ・ザに正式加入、またサイド・プロジェクト(上記プリテンダーズへの参加やバーナード・サムナーとのエレクトロニック他)でも忙しい身となりました。そんな最中に参加したのがこちら。ステックスというハウス・ポップのユニット。いいですねえジョニー・マー先生。オマンチェ魂爆発、といわんばかりのオサレなルックスです。ステックスはザ・ザとレーベルメイトだったので実現したゲスト参加でした。
Crowded House with Johnny Marr / Moonage Daydream (2010)
クラウデッド・ハウスのフィン兄弟とジョニー・マーはまさに文字通りの家族ぐるみの付き合いをしてるそうです。一時期、ニール・フィン、ジョニー・マー、それと各々の息子、という4人組バンドを結成したことがあるほどで(笑)。こちらの動画はクラウデッド・ハウスのライヴにゲスト参加したジョニー・マーが、なんと「月世界の白昼夢」を演奏するというトンデモ動画。 Johnny Marr on What's In My Bag? (2011)
以前これのポール・ウェラー版を紹介したことがありますが、「レコード屋で買い物させよう」という人気配信番組の人気コーナー「WHAT'S IN MY BAG?」出演時のジョニー・マー。モリコーネのサントラ2枚(ただし彼はモリコーネの「ラウンジーな音楽は嫌いだ」とのこと)、ヒッチコック映画の音楽担当でおなじみバーナード・ハーマンのドキュメンタリーDVD、それからボノボ、ジョン・マクラフリン、ワイアー等のCDもお買い上げ。実はジョニー・マーは大のサントラ・ファンで、フィル・スペクター・サウンドやモータウン・サウンド、そして映画音楽のストリングス・アレンジから彼の自己流のアルペジオ・アレンジを編み出したという人でもあります。
*動画のリンク切れの場合はご容赦ください。
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