「ONLY LOVE CAN BREAK YOUR HEART」。1970年発表の、ニール・ヤングの代表曲ですね。一説ではジョニ・ミッチェルと破局したばかりのグラハム・ナッシュのことを思いやって作った歌だとのことですが(余談になりますが、この曲は後にスティーヴン・スティルスもカヴァーを残しています)、今回はこの曲の聴き比べ。しかも女性ヴォーカリストのカヴァーのみに絞って集めてみました(2015年5月1日更新分/選・文=大久)
Jackie DeShannon / Only Love Can Break Your Heart (1972)
Angie Hart / Only Love can Break Your Heart (2009)
ちょっと時代が飛びますが、こちらはオーストラリア出身のシンガー、アンジー・ハート嬢によるカヴァー。彼女は90年代頭にフレンテ!という名のバンドのシンガーとしてデビュー(バンドは96年に解散。04年に一時的にリユニオン)しましたが、こちらはソロによる録音。いやー、しかし今でも麗しいですねえ彼女。 Rickie Lee Jones / Only Love Can Break Your Heart (2012)
ジョニー・マーはその後ザ・ザに正式加入、またサイド・プロジェクト(上記プリテンダーズへの参加やバーナード・サムナーとのエレクトロニック他)でも忙しい身となりました。そんな最中に参加したのがこちら。ステックスというハウス・ポップのユニット。いいですねえジョニー・マー先生。オマンチェ魂爆発、といわんばかりのオサレなルックスです。ステックスはザ・ザとレーベルメイトだったので実現したゲスト参加でした。 Crowded House with Johnny Marr / Moonage Daydream (2010)
以前これのポール・ウェラー版を紹介したことがありますが、「レコード屋で買い物させよう」という人気配信番組の人気コーナー「WHAT'S IN MY BAG?」出演時のジョニー・マー。モリコーネのサントラ2枚(ただし彼はモリコーネの「ラウンジーな音楽は嫌いだ」とのこと)、ヒッチコック映画の音楽担当でおなじみバーナード・ハーマンのドキュメンタリーDVD、それからボノボ、ジョン・マクラフリン、ワイアー等のCDもお買い上げ。実はジョニー・マーは大のサントラ・ファンで、フィル・スペクター・サウンドやモータウン・サウンド、そして映画音楽のストリングス・アレンジから彼の自己流のアルペジオ・アレンジを編み出したという人でもあります。