アメリカン・ガレージ・パンクの礎を築いたともいえそうな、カルト・ビート・バンド、ソニックスの大名曲。この曲は後にゼイ・マイト・ビー・ジャイアンツやベル&セバスチャンといったグループによってカヴァーされたことからも、人気の高さがうかがえる曲ですよね。ソニックスは65年にあの「JINGLE BELL」のノヴェルティー・カヴァー「THE VILLAGE IDEOT」や、「DON'T BELIEVE IN CHRISTMAS」なんて曲も残してます。よほどクリスマスに恨みでもあるのかなあ(笑)。 T-Rex / Christmas Bop (1972)
人気絶頂のT-REXが72年、ファンクラブ用に録音した「CHRISTMAS BOP」。後に日本で6曲入りCDボックスとして89年に発売されたので、ご存知の方も多いと思います。そういえばあのボックス持ってたハズだなあ。なんかダサいデザインの(笑)Tシャツがついていたのですが、どこいっちゃったのかなあ。ちなみにそのボックスは、翌年にも再発売され、なんとミックス違いトラックを8曲以上追加収録したという、商魂逞しいボックスでした。 Wizzard / I Wish It Could Be Christmas Everyday (1973)
ド変態グラム・ポップ・スター、ロイ・ウッド率いるウィザードの全英NO.1クリスマス・ソング。曲はもうフィル・スペクターの「音の壁」スタイルを丸々グラム・ロックで再現してみた、というイカした馬鹿ロック最高峰なわけですが、なんと言ってもこのビデオが最高です。年末だからといって無意味にシンミリしてしまう日本人は、もっとウィザードを聴いて勉強して欲しいですね。まあ、好きずきではありますが。 Daryl Hall & John Oates / Jingle Bell Rock (1983)
R&Rのクリスマス、といえば最も有名なのがこの「JINGLE BELL ROCK」でしょう。オリジナルは57年、ボビー・ヘルムスというカントリー系シンガーがデッカに残した曲ですが、既に70以上のアーティストによってカヴァーされているスタンダード。近年ではブライアン・セッツァーによる豪快なロカビリー・カヴァーが有名ですが、こちらは83年にホール&オーツがシングル発売(アルバム未収録)したカヴァー。おバカなPVが最高ですね。 Captain Sensible / One Christmas Catalogue" (1984)
ウィザード以外でも、オバカなクリスマス・ソングといえば、それはもう英国ロックの独壇場です。こちらはダムドのキャプテン・センシブルが84年に発売したダンス・ポップなXマス曲。メチャクチャ名曲です。さすがダムド一派は違いますね。そしてこのオバカなオヤジは今もダムドのステージで「NEW ROSE」「LOVE SONG」「NEAT NEAT NEAT」を超高速バージョンで演奏してる、というのも痛快です。 "Jingle Bell Rock" on "Mean Girls" (2004)
「JINGLE BELL ROCK」をもうひとつご紹介。04年公開の米映画『MEAN GIRLS』の中のワンシーン。カワイ娘チャンのドタバタ学園コメディーなワケですが、こういうのを見ると、いやーアメリカってのはどこまでも大雑把で保守的で、でもそれもなかなか素敵じゃん?とか素直に思えてしまうわけです。セクシー女子高生が4人も揃えばそりゃ無敵ですよね。
ロータリー・コネクションのクリスマス・アルバム『PEACE』は、実は彼らにとって最もヒット(米24位)した作品でした。が、最も音楽的評価の低い作品でもあります。というのも、後にレア・グルーヴ・クラシックとなったNEW ROTARY CONNECTIONの作品や、グループから独立し別次元の成功を収めたミニー・リパートンの作品群に評価が集中してしまうから、と考えられます。それはともかく、やはりチャールズ・ステップニーの煌めくアレンジも冴えるサイケデリック・エイジの「SILENT NIGHT」は最高です。 Greg Lake / I Believe in Father Christmas (1975)
後に純粋なクリスマス・アルバム(88年)を発表したキース・エマーソンですが、その発端はこの曲だったのでしょうか? こちらはグレッグ・レイクのソロ名義での75年作品ですが、エマーソン&パーマーも参加して録音された曲。後にはELP名義で77年に再録音されてもいます。作詞はピート・シンフィールド。曲中にプロコフィエフの「キージェ中尉」のフレーズを引用したこの曲は、後にスウィングル・シンガーズ(94年)やU2(08年)もカヴァーしています。 Mike Oldfield / In Dulci Jubilo (1975)
今年のロンドン五輪でも名曲「TUBULAR BELLS」を披露して喝采を浴びたマイク・オールドフィールドさん。ひとり多重録音を得意とする彼ですから、こちらの曲のPVも納得の内容です。…けど、これ見るといつも「MIDIてのは友達のいない寂しいヤツのためにあるモンだ」という歴史的名言(BY アル・クーパー)を思い出しちゃうんですよね。もちろんMIDIのない時代の曲ですけど、カタブツで知られるマイク・オールドフィールド、やっぱ友達いないのかなあ、なんて(笑)。 Robert Fripp / Silent Night (1979)
英インディー・チャートでNO.1、半年以上チャートインしたという記録を作ったファーストから2年後に発売されたセカンドから。ジュディー・コリンズ68年発表曲のカヴァー。ヴォーカルを担当しているのは、後に「MAKE IT ON MY OWN」のクラブ・ヒットでUKソウルの人気シンガーとなったアリソン・リメリック。彼女がスタイル・カウンシル『OUR FAVOURITE SHOP』への参加の後にやった仕事がこの作品への参加、でした。