先日iPhoneとYouTubeを使った曲探しの記事を書いた真鍋です。今回は放送局のスペースをお借りして、僕が実際に見つけたイイ曲を紹介いたします。これらの曲を聴いていると、日本で言うところの“歌謡ポップス”が同時期に世界各地でも生まれていたという事実を改めて思い知らされます。現地の言葉、現地の音楽と結びついたポップスの調べ、ワールド・ミュージックともちょっと違う、初めて聴いた気がしない不思議な感覚をどうぞ。(2013年10月4日更新分/選・文=真鍋新一)
VIDEO Golden Kids / Hej, pane zajici!
ザ・ピーナッツの動画を観ていたら同じ女の子2人組ということでオススメされたのがこちら。実際はさらに男性1人を含む3人組でした。タイトルが読めずに国さえ特定できなかったのですが、チェコ語のわかる友人のおかげでようやくチェコスロヴァキアのグループであることがわかりました。現代の女の子たちがパーティーの余興でこの曲を歌うホームビデオや「歌ってみた」的な動画も多数見つかるので、彼の国では超有名曲のようです。
VIDEO Marta Kubišová & Helena Vondráčková / Oh, baby, baby
先ほどのGolden Kidsから男性を抜いて、ヘレナ・ヴォンドラチェコーヴァとマルタ・クビショバのデュエットで歌われている1曲です。こちらのがよりピーナッツ的というか、寄り添って歌う姿が素敵です。シルエットの使い方も世界共通ですね。などという穏やかな話はここまでで、実は彼女たちはその後政府の弾圧によって解散させられたとのこと。「プラハの春」を背景とするチェコのポップス史、思ったよりも調べがいがありそうです。
VIDEO Rosy Armen / Yes mi siroun
またしても共産国家のお座元、アルメニアの女性歌手です。アルメニア語で書くとՌոզի Արմեն。さっぱり読めません。見つかった動画にはフランス語で歌っている曲が多いのですが、このあたりの事情はよくわかりません。でも何故英語やイタリア語ではなかったかをあれこれ考えてみると面白いです。ルグランの「おもいでの夏」を歌っている動画もありました。今も現役バリバリで歌っています。
VIDEO Telah Jatun Cinta / Ida Eliza
東南アジアからもひとつご紹介しましょう。こ、このイントロはどう聴いてもDeep Purpleの「Black Night」……しかし別にカバーというわけではなさそうです。とはいえイントロのインパクトは絶大で、気の抜けたキーボードソロにほんの一瞬感じるジョン・ロードへのリスペクト、音量では圧倒的に不利なのに頑張ってロックしているパーカッションのみなさんに拍手を贈りたい! 詳細は一切不明。うーんロックだ。
VIDEO Studio Uno 1966 puntata 15 prima parte Rita Pavone、Gino Paoli
パソコンで作業するときなど、YouTubeの長時間動画にはよくお世話になっています。こちらは先ごろ亡くなったトロヴァヨーリの動画を探していたとき一緒に見つけたイタリアの音楽番組「Studio Uno」で、司会は『黄金の7人』のテーマをカバーしていたミーナ。番組名で検索すると1回分(1時間!)の動画がいくつも出てくるので、今回は見やすい長さのものを選びました。広いスタジオにいっぱいのダンサー。これぞエンタメであります。
*動画のリンク切れの場合はご容赦ください。