シューゲイザーの発端をどこに置くか、は諸説ありますが、当方としてはジザメリのメジャー・デビューをその発端にしたいと考えています。キンキンノイズの嵐だったインディー期から脱皮し、メランコリックなメロディーを取り入れた「JUST LIKE HONEY」こそ「やる気なんてコレっぽっちもありませんけど?」的な耽美世界を見せてくれたからです。動画に出てくるボビー・ギレスピーがそれを証明してくれていますよね。
Ride / Like A Daydream (1990)
当時はシューゲイザーなんて言葉はありませんでしたが、そういう音楽が英国発信で日本でも大きく話題となったのは事実。デビュー直後に大騒ぎとなったバンドのひとつがライド。ガレージ色の強いデビュー曲「CHELSEA GIRL」はそれほどでもありませんでしたけど、セカンド「LIKE A DAYYDREAM」はレコード店に入荷するやいなやその壁を飾る暇もなくあっという間にレジを通過しお客さんのレコード袋の中に収められたことをよく覚えています。
そしていきなり時代が飛んで87年英国産のオールドスクール・エレクトロファンク。スティーヴ・ウォルシュはラジオDJですが、87年「I FOUND LOVIN'」という曲(ファットバック・バンドのカヴァー)が大ヒット、続いて発売されたのがこちらの曲でした。彼は翌年イビザにて自動車事故で亡くなっていますが、海賊ラジオ全盛期の当時のイギリスで絶大な人気を誇るDJでした。
The Timelords / Doctorin' The Tardis (1988)
そんなワケで、上記3曲にくわえゲイリー・グリッター「ROCK 'N ROLL PT.2」(以前掲載したので、今回動画は割愛)をネタに制作されたのが、こちらのタイムローズという2人組による曲。見事全英NO.1を獲得しています。まあ英国人なら誰でも知ってる曲ばかり強引に編集した曲ですからウケるのはよくわかります。が、実は当時、このタイムローズはサンプリングに関して全て無許可で(勝手に)使っていました。そのため、その後彼らは多くの裁判を抱えることになります。
The KLF / 3 A.M. Eternal (Live at the S.S.L.) (1989)