![](https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEj5Ob7SzAkWB-djB1jrTQG7j_a4186CyIL6jpcEqQ_yrOoZqF4WRTZWhLsRIH4h2gESKeg1HKwuNO3hhOMFdoajmFOm5S3Bmz8g3GJXXqdvtnYoXy6YFkYIoZAXOIr1NHvJHDGckHzJxok/s200/boxmovs.jpg)
[桜井順×古川タク]
![](https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEj7NhFF3ISaB-yJOIW9bIPnhgoEx2NVHcQ1fcbRikDaN8JvMEDGmL82befZT1Z1KWmrRh79jCvvzoCEWdyGr_RmgQMZA2ysnf7X_Zvy4WeUxmRokttNO0TKBSj7gDSWHzV4p2WbkcV-lJU/s200/boxcolumn.jpg)
![](https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEjZnDK0saOMhnNlpxEoM2nPl5NlFqGE-JE15AP1jYEvJsXVkhMKyE2HZmqP4i5fVlG721UvV7recL6_VMYPkkKZPZH-6kvSW9e0KmchCGEuElwKULyrOJn440yOaPidqX1sP3QS4iyNozWW/s415/a1.jpg)
手塚治虫原作、虫プロダクション制作によるアニメ。もともと68年に東映動画(現・東映アニメーション)制作によりアニメ映画化が先にあった。その後、上映時間を短縮して、『アンデルセン物語 マッチ売りの少女』と改題して、75年にも上映された。『カルピスまんが劇場』の3作目にあたる。 音楽は宇野誠一郎が、歌
は、桜井妙子、ヤング・フレッシュ、増山江威子、山田康雄が担当。桜井は、73年に「あの場所から」でデビューする朝倉理恵。『ふしぎなメルモ』主題歌「幸せをはこぶメルモ」(71年)、『ムーミン』挿入歌「ムーミン谷のうた」(72年)などをリリースしており、朝倉理恵名義でも『シートン動物記 りすのバナー』主題歌「きみはねこじゃな
い」(79年)、モンチッチ・イメージ・ソング「8時だよ!ふた子のモンチッチ」(79年)が出ている。 「ミスター・アンデルセン」の歌は、イントロのダイアトニック・コードにしばられない斬新なコード進行が印象的。イントロは「A」、「B」、「D」と、Cメジャー・キーのノンダイアトニック・コードを含む進行。「A」と「B」はそれぞれサブドミナントとドミナント、「D」はサブドミナントの代理コードとアナライズできるが、単にコードを平行移動させたギター的な考え方から出てきた進行だろう。宇野の柔軟なコード感覚が伺える。リズムは4ビートに近いシャッフル。ここでベースをプレイしているのは名手の江藤勲で、スウィンギーながらグルーヴ感たっぷりだ。アバンギャルドなイントロ
![](https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEim2QPMsfZCNRTsa7F1VawH-UFtxIM4VppXfFWu5nOmLBKyLR0xzIRy87SYsUtMB1xDcNBEPkznuQaahgMT9gY50_HfQFLvN2jcQGUV2GlLb2D2ldy1KUyR-PgWgy5Z3e8kUCb3wAFT9ktj/s415/a3.jpg)
のコード進行がうそだったように、歌メロではシンプルかつメロディアスなコード進行に。ただしサビは一筋縄ではいかない。サビでは頭にドミナントの「C7」を配置、キーが一時的にFメジャー・キーへと転調していることを感じさせる。そして次には「D7」を登場させ、全音上のGメジャー・キーに転調している。
気づかせないように4小節ごとに目まぐるしく転調しながらも、次に全音上の「E7」が登場するが、これはもとのキーのCメジャー・キーの「Am」へのドミナント・モーション。一瞬別世界へ誘いながらも、自然に元の世界へ引き寄せる素晴らしいコード進行だ。 (ガモウユウイチ=音楽ライター/ベーシスト)
![](https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEj7NhFF3ISaB-yJOIW9bIPnhgoEx2NVHcQ1fcbRikDaN8JvMEDGmL82befZT1Z1KWmrRh79jCvvzoCEWdyGr_RmgQMZA2ysnf7X_Zvy4WeUxmRokttNO0TKBSj7gDSWHzV4p2WbkcV-lJU/s200/boxcolumn.jpg)
アキラの草紙[16]南の島のハメハメハ大王
![](https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEgMnJen85gAjU7G0h0wSwO3TuHEhn6dZVNnJoVT7RE0gWbMT9RnQcJxhpdYDJ7kPtq3Tzh1Jljmt4MLXe9Z8yovGyRyYq1uQUBV2wEu8W5FqKRDApIJ0-5YsgSdVcANAGor9BaaYcUvmQoe/s415/ito.jpg)
この連載第3回にタイトルと画像だけは掲載したが、大王誕生の経緯を書いておきたい。 時は1976年の3月ごろだったろうか。場所は麹町のサウンド出版。森田公一さんを稼ぎ頭とする音楽制作会社だ。社長の脇田賢さんが話を切り出す。「NHKの『みんなのうた』から依頼があった。目立つ歌をつくってくれと言っている。曲は森田が書く。作詞をたのみたい」。 当時、私はこの会社でも
っぱらCMソングの作詞をしていたから、目立つ歌ならこいつと思われていたのだろう。これはこれでいいのだが、目立つ歌ではない路線の仕事はなかなかこなかった。 私は考えた。「目立つね。(しばし間)…そうだ、CMソングのように繰り返しを多用しよう。嫌でも耳に残るように。で、その繰り返しだが。(しばし間)…そうだ、ハメハメハにしよう」。 理路整然とした解説だが、
実際にはこんな段取りをふんだわけではなく支離滅裂悪戦苦闘の結果としてハメハメハが誕生したのだが。 もちろんカメハメハ大王由来だから、ハメハメハも大王。王国の所在はハワイ近海のどこか、となるのも至極当然。 どんな王様か。どんな奥さんか。子供たちはどうよ。と考えていくと3番まですらすらと出来上がった(ちなみに1番パパ、2番ママ、3番ボクというのは三木鶏郎さんがしばしば使った作詞の手口。しっかり影響されている)。 もちろんハメハメハの繰り返しを随所に挟み込み、ハイ完成。脇田社長もおよろこび。「すぐ森田に渡しましょう」と。 ここまではよかったのだが、森田さんが曲をつけたら「短い」ということが判明した。原稿用紙の字面で
は文字量が十分あるのだが、曲が付くと短い。それはハメハメハの繰り返しが原稿用紙を埋めつくしているからだった。ううむ。 4番どうする? 前回の「線」でも「もうワンコーラス」の騒ぎを書いたが、もうワンコーラスというのは、そこまで書いた分以上に苦労する。 が、しかし。結果、4番が全体を引き締めるほどの出来ばえであった。よく言うよ、と言われそうだが、うまく書けたのだからしょうがない。 「南の島に住む人は/誰でも名前がハメハメハ/おぼえやすいがややこしい/会う人会う人ハメハメハ/誰でも誰でもハメハメハ」 名前が同じだっていいじゃないか。ヒトはその存在そのもので識別するのだから。 (伊藤アキラ=作詞家)写真:発表当時のNHKテキスト表紙
![](https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEj5vYtjW-fb2-BlGbCjkqT7BU4S838Y8ojoKv_8tDNsNjq2fMESJb7FH_fn364BA8_iPblrjlIsLgJhwlGXkDrnaIk5gaRGM6gVMvMGrf6eaC-gyo1skqiU7FXEIpNzUeKZ7KEEaES8EUJ1/s1600/t61ad.png)